インボイス制度対応版のアップデート/インストール方法、適格請求書の作成、インボイス関連の各種設定方法についてご案内します。

大蔵大臣
応研株式会社
インボイス制度対応 サポート特集
インボイス制度対応 サポート特集
大蔵大臣AX
大臣NX 会計シリーズ
大臣NX 会計シリーズ

財務会計シリーズ サポート情報 目次

インボイス対応版へのアップデートまたはインストール

サポート動画をご参考に、対応版プログラムのインストールを行ってください。

ページの先頭へ

インボイス対応版へのアップデートまたはインストール

インボイス対応機能を使用するためには、アップデートまたはインストール後に[法改正]の処理が必要です。(NXシリーズのみ)

※実行後は元に戻せないため、必ずバックアップを行ってから実行してください。

法改正画面
ページの先頭へ

追補マニュアルのダウンロード

追補マニュアルをダウンロードの上、各種作業手順をご確認ください。

DMSS会員様専用サイトへのログイン

※事前にログインを行っておくことで、一定時間内は下記リンクから直接ダウンロードできます。

2023年10月アップデート分
2024年2月アップデート分[NEW!]
ページの先頭へ

1.適格請求書発行事業者のチェック

国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトと連携します。仕入先が適格請求書発行事業者なのか確認しましょう。

※番号確認は、大臣シリーズを使用しているPCがインターネット接続されている場合に使用できます。

適格事業者番号の確認

事前準備

マスターに適格事業者番号を入力することで、伝票の初期値として設定できるようになります。
[補助科目登録][支払先登録][業者登録][リース会社登録]で仕入先の適格事業者番号を入力しましょう。

※製品によって設定するメニューが異なります。設定方法については下記FAQ「適格請求書発行事業者登録番号の登録方法は?」をご参照ください。

補助科目登録

補助科目登録

支払先登録

支払先登録

業者登録(建設大臣NX Superの場合)

業者登録(建設大臣NX Superの場合)

リース会社登録

リース会社登録

[伝票入力]で適格事業者番号を入力

一度きりの取引の場合でも、マスター登録をせずに適格事業者番号を入力して有効性確認を行うことが可能です。

適格事業者番号を入力

【ポイント1】 適格請求書の要件を満たさない伝票を登録しようとしたときに警告を表示

警告画面

警告画面

自社データ設定(福祉大臣/公益大臣/医療大臣/大蔵大臣AXは「基本データ設定」)-「適格番号管理」タブの「未入力時の警告表示:する」を指定すると、以下の全てを満たす明細がある場合に警告メッセージを表示します。

  • 伝票日付、伺い書日付、伝票予約の予約日がインボイス制度開始日である2023年10月1日以降
  • 適格請求書発行事業者からの課税仕入税区分の明細
  • 「適格事業者番号」が未入力
  • 「帳簿のみの保存による仕入税額控除対象」にチェックがない
自社データ設定画面(大蔵大臣NXの場合)

自社データ設定画面(大蔵大臣NXの場合)

対応ソフト・バージョン一覧

【ポイント2】 帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合の仕訳

3万円未満の交通費など、インボイスがなくても仕入税額控除が可能な仕訳の場合「帳簿のみの保存による仕入税額控除対象」のチェックをONにすることで適格事業所番号の入力が不要になります。

「帳簿のみの保存による仕入税額控除対象」のチェック
ページの先頭へ

2.適格請求書発行事業者と免税事業者からの仕入を区別する

適格請求書発行事業者と免税事業者等を区分して管理できます。
インボイス制度開始後6年間は、免税事業者等からの課税仕入でも一定割合を仕入税額とみなして控除できる経過措置がとられています。

※現在は80%控除のみ対応しています。2026年10月1日以降の経過措置については、今後対応予定です。

科目別税区分集計表

経過措置の控除税額

消費税申告書上の計算だけで求めるのではなく、帳簿上の税額も控除率を考慮した金額で計上する必要があります。

【例】税込11,000円の取引の場合

現行制度での仕訳例

現行制度での仕訳例

インボイス制度での仕訳例(免税事業者等からの課税仕入を80%控除可能な場合)
11,000 × 10/110(切り捨て) × 80%(四捨五入)

インボイス制度での仕訳例

免税事業者等からの仕入を区別する際の事前準備

免税事業者からの仕入を入力するために、設定を確認しましょう。
法改正処理が終わりましたら、[消費税項目設定]の「税区分」タブを開いてください。
「免税事業者等仕入税区分(80%)」の「使用する」にチェックをつけて[OK]をクリックしてください。

※法改正後はOFFになっているため必ずチェックを付ける作業が必要です(NXシリーズのみ)。

消費税項目設定

免税事業者からの仕入があった際、下記のような運用ケースが考えられます。それぞれに合った運用方法を確認しましょう。

【ケース1】仕訳の入力時に税区分を指定する

金額または税区分にカーソルを合わせF3[適格←→免税]をクリックすることで課税区分と免税区分を切り替えることができます。
設定された税区分に合わせて金額も再計算されます。
免税事業者からの仕入伝票を入力する度に設定するため、事前準備はありません。

適格←→免税の切り替え
【ケース2】免税事業者等からの仕入を補助科目で分けておく

免税事業者等からの仕入用の補助科目を新規登録し、消費税区分に「免税事業者等からの仕入税区分」を設定しましょう。
補助科目で税区分を分けるため、明細毎にF3[適格←→免税]をクリックする必要はありませんが、各科目に補助科目を設定する必要があるため事前準備が必要です。

補助科目の新規登録

リース会社が免税事業者等の場合

10月1日より経過措置の対象となるため、消費税区分の変更が必要です。
「17 税率変更」にチェックを付けて、免税事業者からの仕入税区分に変更しましょう。

リース登録画面

契約期間内に変更が2回以上ある場合は、「17 税率変更」にチェックを付けて1回目の変更日時と消費税区分を入力し、F10[税率変更]をクリックしてください。
税率変更ダイアログが表示されます。

税率変更画面

税率を変更することにより、F11[支払一覧]が再計算されます。

支払一覧画面

3.受領したインボイスの保存

スマート大臣〈証憑保管〉と連携し、適格請求書の保存・管理を行えます。
大臣シリーズの伝票とリンクすることで、必要な請求書や見積書などのデータをいつでも確認できます。(※1)
また証憑の適格事業者番号を読み取って自動で明細に設定できます。(※2)

※1 大蔵大臣AXおよびNXシリーズVer.4以降で対応
※2 スマート大臣〈証憑保管〉のAI-OCRを使用します。

証憑リンク
ページの先頭へ

4.消費税申告書のインボイス制度対応様式に対応

※CDの一斉発送は3月中旬頃を予定しています。
大臣アップデートにて対応版のプログラムも配信予定です。
詳しい発送状況・配信時期はアップデート・プログラムディスク発送状況をご確認ください。

2023年10月1日以後終了事業年度用の消費税申告書(新様式)の出力に対応しました。
[消費税申告書]の集計期間に2023年10月1日以降を含む場合、消費税申告書を新様式で出力することができます。

消費税申告書を新様式で出力

会計期間中に課税事業者に変更した場合の設定

免税事業者が会計期間中に適格請求書発行事業者になった場合「消費税申告書」で必要な情報を入力する必要があります。

適格請求書発行事業者設定

2割特例への対応

免税事業者から適格請求書発行事業者になった事業者の、消費税申告の事務負担軽減のための「2割特例」に対応しました。
この特例を適用する事業者は業種に関わらず納付税額を売上に係る消費税額の2割とすることができます。

消費税申告書 形式設定

※[消費税項目設定]で「消費税申告書様式」が「適格請求書対応様式」の場合に指定できます。

取戻し対象特定収入への対応

(福祉大臣NX/公益大臣NXのみ)

「課税仕入れ等に係る特定収入」により支出された課税仕入れのうち、「適格事業者以外からの課税仕入れ」が5%を超える場合のみ、取戻し対象特定収入として課税仕入れ等の税額に調整額を加算することができます。

控除対象仕入に係る調整対象額の計算表

※[消費税項目設定]で「申告区分」が「本則課税」、かつ「消費税申告書様式」が「適格請求書対応様式」の場合に入力できます。

【参考】特定収入を「適格事業者以外からの課税仕入れ」で使用しなかった場合は、入力する必要はありません

特定収入を「適格事業者以外からの課税仕入れ」で使用した場合、12[詳細入力]をクリックし、特定収入ごとの詳細を入力してください。
5%を超えるかの判定、および控除対象仕入れに係る調整額の計算は特定収入(※)ごとに行うため、特定収入ごとに情報を入力します。

※【特定収入ごととは?】

例:複数の事業を運用していて、「補助金A」「補助金B」を受領している場合

「補助金A」で支払った支出のうち、免税事業者との取引が5%を超えるか
「補助金B」で支払った支出のうち、免税事業者との取引が5%を超えるか

この特定収入ごとの情報を入力します。
「補助金A」「補助金B」で支払った支出の中に免税事業者との取引がない場合は、入力する必要はありません。

詳細入力
ページの先頭へ

5.消費税項目設定の変更点

[初期設定]-[消費税項目設定]-「詳細設定」に以下の項目の変更・追加を行いました。

消費税項目設定

【1】消費税集計方法(売上/仕入)

「消費税集計方法(売上/仕入)」の「原則計算」の名称を「割戻計算」に変更しました。

消費税集計方法(売上) 計算方法は原則として「割戻し計算」になります。「積上げ計算」は特例です。
消費税集計方法(仕入) 計算方法は原則として「積上げ計算」(請求書等積上げ計算、帳簿積上げ計算)になります。「割戻し計算」は特例です。

【2】免税事業者等からの仕入税額の経理方法

免税事業者等との取引に対する経過措置として、大臣NXシリーズでは取引の仕訳で直接控除率を考慮し計上する方法での対応でしたが、新たに「手動で調整」の項目が追加されました。
設定を変更することで、取引時には通常税率で計上し、別途調整仕訳を作成する方法での集計も可能となります。

※大蔵大臣NX/建設大臣NX/大蔵大臣 個別原価版NXのみ
(福祉大臣NX/公益大臣NX/医療大臣NXは後日対応予定です。)

【例】[855] (免税事業者等仕入税区分(控除率80%))の仕訳を起票した場合
控除率から自動計算(従来の計上方法)
控除率から自動計算
手動で調整
手動で調整

【注意】期中で設定を変更した場合、起票済みの仕訳等の自動変更は行われません。
下記で「免税事業者等仕入税区分」を使用している場合は確認、修正を行ってください。
・[伝票入力][伺い書入力](福祉大臣/公益大臣のみ)で登録済みの伝票
・[仕訳事例登録]で登録済みの仕訳事例
・[伝票予約]で登録済みの予約伝票【Superのみ】
・[リース契約登録]で登録済みのリース契約【Superのみ】

【3】免税事業者等からの仕入税額の国税分の消費税集計方法

[消費税申告書]のみに関わる設定です。申告区分が「本則課税」、かつ消費税集計方法(仕入)が「積上計算」の場合に選択できます。
消費税項目設定の詳しい内容は『追補マニュアル』をご確認ください。

ページの先頭へ

6.令和5年度税制改正(内訳書・別表十六)に対応

(大蔵大臣NX Super/医療大臣NX/建設大臣NX Super/大蔵大臣 個別原価版NX Superのみ)

内訳書の新様式に対応、別表十六での申告調整に対応するには法改正が必要です。
[特殊処理]-[法改正]から「令和5年度内訳書改正」を実行してください。

法改正処理

令和5年度内訳書改正対応

令和6年3月1日以後終了事業年度用の勘定科目内訳明細書様式に対応しました。
「登録番号(法人番号)」欄を追加しました。

登録番号(法人番号)欄

別表十六 決算時の申告調整対応

(大蔵大臣NX Super/建設大臣NX Super/大蔵大臣 個別原価版NX Superのみ)

[資産登録]-F11[詳細設定]に「決算申告調整」入力欄を追加しました。
以下の条件を全て満たす場合、法人税申告の際に別表十六で特殊な記載が必要になります。 ・固定資産について税抜経理方式で経理を行っている
・免税事業者等から資産を取得した
・資産取得の支払対価のうち仕入税額控除できない消費税相当額を決算時に雑損失などに計上した(取得価額に上乗せしない場合)

決算申告調整 入力欄